結婚観

この年齢になって、やっと色々なことが見えるようになってきた。
やはりフランス人と日本人の結婚観は相当に違うようだ。

まず、フランスにおける結婚観は宗教観と大きく関連しているように思われる。しかし、公立の教育機関においては
教育と宗教は切り離して考えられている。

そこで、宗教教育は各家庭や共同体において担われる訳だが、
各家庭によってその宗教的な教育の度合いは非常に異なる。

たまたま、お付き合いしている彼の家庭はポーランドとブルターニュに
ルーツを持つため、カトリック色が濃い。

彼にとっては、一度、神の前で結婚を誓ったならば、「墓場まですーっと一緒」がコンセプトなのである。
芸術的な彼とは言え、根は理系冷静人間なので、墓場までという思い込みを持つほど相手に惚れないのであろうか。
彼はその人生の中で、子どもは認知しても、結婚という踏ん切りには今まで一度も至らなかったのである。

なかなか、難儀な話である。難儀というのは、私にとって難儀だということである。私のように外国籍の者にとっては、結婚や家族と言う枠組みなしに
フランスという国で彼と一緒に居続けることには、相当の努力を求められるのだ……
ただし、私も下手に年齢を重ねている訳ではないので、それならそれで
こちらとしても打つ手はあるというものだ。

私はフランス人の性格的難点を補っても余りある程に、今のところフランス生活が気に入っており、今後日本で仕事をするモチベーションがない。
最低限でもヨーロッパ内での生活を続けたい訳である。

そこで、フランス国籍取得などということを目論んでいる。もちろん、これは可能性としては、40パーセントくらいしかないので、労働用の滞在許可証を出してくれるところで、働き続けるしかない。
こんなご時勢であり、なかなか狭き門ではあるが、とりあえずトライするのみである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　セリーヌ

↓週末の日帰り旅行の写真、ミネルヴ（フランスの最も美しい町のうちの一つ、でもこの最も美しい町、一体全部でいくつあるの？？？、生憎お天気が悪かったので、写真も暗い感じ…）